どんな世界にも、どんな時代でも


2017.04.01
Text-Revolutions5
A-22 - by 17

あめ

 星の王子様に嫌われるとわかっていても、初対面の相手には、学校や仕事、兄弟の人数を聞かずにはいられない。というか、それ以外の何を聞けばいいというの。好きな食べ物、好きな歌、思い出の場所? そんなことを聞かれても、わたしは困るな。

きり

 その村外れの墓地には、いつも白い霧が立ちこめていた。
 わたしは時々、その霧のなかを駆け抜ける黒い影を見かけた。小さな影は、いつも人目をかいくぐるように、夕暮れ時にあらわれる。
 土地の人々は、影を、魔遣いさんと呼んでいた。

ひでり

 彼女はまじない師と呼ばれるうちの一人だ。まだ年若い娘のような外見をしているが、しかしその姿はまったく昔と変わらない。
 まじない師とは己の御霊を天へささげて成るものだ。その身体は御霊を失ったそのときからただの入れ物にすぎず、だから姿が変わらない。

ふぶき

 気が立っているのは自覚している。でも、ちょっとはこっちの気にもなってほしい! なにせここ極東島は、毎日が吹雪なのだ。まあ、 人の生活圏外だから、彼女の住まう太平洋コクーンと比べても、しょうがないのだけれど。

はれ

 知らない世界の大小など、関係のないことだ。それが山のふもとに広がる町並みであれ、山頂にひっそりと存在する村であれ、おそらく、なにもないところだと言えば言うほど、悩むことになる。自分の目で見なければ、未知なる世界へのまなざしは光を失わない。

 宇宙遊泳をしていると、私を揺らす波があった。同胞からかと思ったが種類がちがう。それはとなりの宇宙から、遊びで送られてきたものだった。先生に言われた課題を思い出す。――交信の波を受けたら、返事をしてみましょう。